フォーカシング

フォーカシングは、からだで感じている症状に意識を向けてみて、寄り添い、そこから湧き上がってくることや変化を見守る技法です。

自分を「変える」のではなく、自然と「変わる」のを、そっと尋ね・待ち・共に居ることで促します。体の感覚を通じて心の声をきいていきます。

肩や喉など、体の一部に感じる症状から心の問題を解き改善へ目指します。

ケース１

身体の症状に名前などをつけていただくこともあります。あるクライアントさんは「固めのとげとげがあるモヤっとボール」と例えられました。そのモヤっとボールを嫌ったりするのではなく、その子と仲良くお付き合いしていくイメージです。するとモヤっとボールから伝わってくるものが色々とあるかもしれません。

またそのイメージは変化していくものでもあります。このクライアントさんの場合は、気持ちに変化が起きてくると、とげとげがだんだんとなくなっていき、ただの丸に近づいていっているイメージだとおはなしくださいました。

ケース２

ある出来事に対して「もやもやする」や「ピンとこない」などといったおはなしの際に、クライアントさんにその出来事やそこから感じていたことなどを話し続けていただきますが、カウンセラーがそこになにか別の感覚があると感じた場合に、クライアントさんに

「頭で考えるのではなく、こころの底から浮かんでくるものがどんなものなのか少し待ってみてください。」

とおはなしを止めさせていただいて感じていただく時間をとる場合があります。それがフォーカシングだと思ってください。

そこから湧いて出てくるものは、おそらく、今まで話していてくれた気持ちなどとは真逆のようなものかもしれません。

それが沸いてきてそれに気づくとクライアントさんは、思ってもみなかったことだったり、矛盾しているようにかんじたりして「ぷっ」と笑いだしてしまうことも少なくありません。

しかしそれこそが大きな気づきであり、自分の中にある愛や、周りの愛に気づくことになったりして大きく変化していくことが期待できます。